HDDを落としちゃった!落としたときの注意点は?
多くの方がデータ保存のためにHDDを愛用しています。しかし、HDDは落としてしまうと内部の部品が損傷して故障する可能性が高いです。そのため、HDDを落下させてしまった場合はどのような対処をすればよいのでしょうか?今回は、HDDを落とした際のトラブルや、やってはいけないNG行為、データ復旧の流れを解説します。
HDDを落とした!どんなトラブルが起こる?
HDDを落とすとどのようなトラブルが起こるのでしょうか?ここでは、HDDを落とした際のトラブルについて解説します。
起動しない
HDDを落とした際のダメージにより、ハードディスクを読み込む部品が正常に機能しなくなることがあります。これにより、コンピューターがHDDから起動データを読み込むことができずに起動しなくなるのです。
HDDが認識されない
パソコンを起動した際に、HDDが認識されないということも起こります。パソコンとHDDの接続部分に何らかの問題が生じたり、HDD自体が損傷してしまうことで発生するトラブルです。
データにアクセスできなくなる
HDDの読み書きするヘッド部分やディスク自体が落下によるダメージを受けると、特定のデータにアクセスできなくなるというトラブルも発生します。このトラブルは、データが存在する位置にヘッドが達することができなかったり、データが損傷していたりする場合に起こります。
また、ディスクの表面が損傷を受けると保存していたデータが読み取り不可能になることが多いので、注意しましょう。
異音がする
HDDを落としてから起動させた場合に、異音が聞こえるとHDDの内部の部品に何らかの異常が起きているということです。異音の発生は重大なトラブルと考えられるので、直ぐに電源を切って、早急な対処が必要になります。
HDDを落としたときにやってはいけないNG行為は?
HDDを落とした際にやってはいけないNG行為があります。ここでは、HDDを落とした際に注意しなければならない行為を解説しましょう。
電源を入れる
HDDを落とすと、HDD内部の部品に不具合が発生している可能性があります。HDD内部の部品に不具合がある状態で電源を入れると、損傷状態が悪化する可能性があるため、データを取り出すのが難しくなる可能性が高いです。
電源が入っていないHDDを落下させた場合は電源を入れないようにしましょう。また、電源が入っているHDDを落とした場合もすぐに電源を切る必要があります。認識できないからといってどうにかしようと思っているうちに、損傷状態が悪化する恐れがあるのです。
パソコンにつなげる
HDDを落下させると、HDDが故障していないかパソコンにつないで確認したくなるものです。しかし、HDDをパソコンにつなぐとHDDは電源が入った状態になるため、上述したように損傷状態が悪化する可能性があります。
故障していないか確認のためにパソコンをつないだ場合は、正常に認識しなかったり、起動しなかったりするといった症状があればただちに電源を切りましょう。データ復旧が難しくなることがあるので、気を付ける必要があります。
HDDを分解する
落下の衝撃によりHDDが故障したからといって、修理しようと思いHDDを分解すると故障の程度が悪化する可能性が高いです。HDDは、チリやホコリが付着しないように密閉されていますが、分解することによりチリやホコリがHDD内部に付着します。
チリやホコリ、指紋が付着しただけで内部のディスクは損傷するため、データの復旧が難しくなるのです。
落としたHDDのデータを復旧する際の流れ
HDDを落とした際はどのようにしてデータを復旧すればよいのでしょうか?
上述したとおり、素人の技術・設備では復旧を成功させることはほとんど不可能であるため、データ復旧専門の会社に依頼してデータを復旧してもらう方法以外ありません。ここでは、データ復旧会社が落としたHDDを復旧する流れを解説します。
クリーンルームでの分解
チリやホコリがHDD内部に付着しないように、クリーンルーム内でHDDを分解します。クリーンルームとは、空気中のチリやホコリが発生しないように管理された部屋のことです。
HDD内部にチリやホコリが入ることで、損傷状態の悪化や別の部品に不具合が発生する可能性があるため、クリーンルーム内で作業を行う必要があります。データ復旧を依頼する場合には、その会社にクリーンルームの有無を確認するのがよいでしょう。
損傷部品の確認・交換
分解したら損傷部品の確認をして、状況に応じて部品の交換をします。肉眼では見えないキズが原因になっている場合があるため、正確に状態の確認をするには専門的な知識とツールが必要です。HPの写真や復旧実績などから確認できなければ、直接復旧の会社に連絡して聞いてみるのもいいですね。
データの取り出し
部品の交換・組立ができたら、HDDの認識を確認します。正常に動作していればデータの抽出を行います。取り出したデータをランダムにチェックし、データが開けば復旧は完了です。
まとめ
HDDを落とした際は、起動しない、HDDが認識されない、データにアクセスできなくなる、異音がするというトラブルが起こりえます。HDDを落としたときにやってはいけないNG行為は、電源を入れる、パソコンにつなげる、HDDを分解することです。
落としたHDDのデータを復旧する際の流れは復旧会社によって異なりますが、チリやホコリがHDD内部に付着しないように、クリーンルーム内で分解。次に損傷部品の確認をして、部品の交換です。部品の交換・組立ができたら、HDDを起動して正常に動作していればデータを取り出しで復旧完了です。