ホットスペアでデータを守れる?データ保護のために活用しよう!

公開日:2024/07/15  

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HDD内のデータを守るためにホットスペアを活用しようと思う方もいるでしょう。ただ、そもそもホットスペアとは具体的にどういった意味なのか、そして本当に有効なのか疑問に思われている方も多いと思います。そこで、今回は、ホットスペアの概要に加え、ホットスペアを使用しないとどうなるかを解説します。

ホットスペアとは?

ホットスペアとは、システムの信頼性を向上させるため、システムに組み込んで稼働状態で予備のHDDを待機させる仕組みです。

機能を有効にしておくことで、RAID構成内のHDDにトラブルや異常が発生したとしても、予備のHDDが切り替わることで、システムがダウンすることなく稼働できるようになります。ホットスタンバイやオンラインスタンバイと呼ばれることがあり、パソコンやIT関連に携わる方であれば、聞いたことがあるかもしれません。

ただ、基本的な機能は知っていても、具体的にイメージしにくい方もいるでしょう。たとえば、4つのHDDがある状態で、3つを使用してRAIDを構成した場合、1つを予備のHDDとしてホットスペア状態にしておきます。

そうすることで、RAIDを構成している3つのHDDになんらかのトラブルが発生したり、故障したりしても、4つ目の予備のHDDが故障したHDDの代わりにRAID構成に組み込まれて、RAIDを即時に復旧させられるのです。

つまり、HDDに急なトラブルや異常が発生したとしても、自動的に予備のHDDがRAIDに組み込まれることから、そのまま運用を維持することができます。

ホットスペアを使用しないとどうなるのか

ホットスペアの基本的な仕組みやメリットについて理解できたものの、仮に使用しなければどうなるのか、リスクはあるのかといった点について疑問に思われる方もいるでしょう。ここでは、ホットスペアを使用しなかった場合のリスクについて詳しく見ていきます。

まず、使用しなかった場合において、HDDにトラブルが発生した場合、HDDを手動で交換しなければなりません。また、HDDの交換作業において、交換するHDDを間違えると、保存したデータの復旧ができなくなってしまうケースもあります。

そのほか、HDDを交換する前に、ほかのHDDが故障してしまうと、データを復旧できないこともあります。ホットスペアを使用していれば、予備のHDDが自動的にRAID構成に組み込まれることから、即時に復旧対応ができます。

反対に、使用していなければ、さまざまなトラブルが発生することを留意しておかなければなりません。また、データ復旧に時間がかかるだけでなく、データそのものが消えてしまうリスクが高まります。

先述の通り、交換するHDDを間違えたり、交換前にHDDが故障してしまったりすると、そもそも復旧ができないケースがあり、データが消失してしまう可能性があるのです。ホットスペアを使用するには、たしかに電気代がかかるなどのコスト面でのデメリットはあります。

ただ、それ以上にデータ消失に対するリスクを抑えることができるため、リスク回避のひとつの手段として利用を検討するのもよいでしょう。

データ保護においてホットスペアは万能ではない

ホットスペアを使用することで、RAID構成内のHDDが故障しても、即時に復旧することが可能です。データ消失のリスクを大幅に低減できるだけでなく、故障時に手動でのHDD交換作業の手間を抑えられるといったメリットがあるでしょう。

ただし、あくまでも補助的な対応であり、データ保護において、ホットスペアは完璧なものではないということを理解しておく必要があります。たとえば、ホットスペアを使用しているときに、ほかのHDDにもトラブルが生じた場合、そもそも障害を復旧できません。

また、再構築中に、なんらかのトラブルが発生して、データが消失してしまうケースもあるでしょう。このように使用している場合でも一定のリスクが伴いますが、使用していない場合と比較するとデータを保護できる可能性が高くなります。

しかし、データが絶対に消えない保証はないので、ほかの対策との併用が望ましいです。昨今は、データ復旧を専門に扱っている業者もあります。ホットスペアを使用していても、データが復旧できなかったときは、専門家への相談が大切です。とくに、計画停電や落雷などの影響により、急にデータベースへアクセスできなくなったり、再構築に失敗したりした場合は、データ復旧のプロに相談したほうがよいでしょう。

まとめ

パソコンやIT関連に携わる人であれば、ホットスペアの存在について見たり、聞いたりしたことがある方もいるでしょう。予備のHDDを稼働状態にしておくことであり、万一RAID構成内のHDDにトラブルが発生しても、予備のHDDを使って、即時に復旧できるといった大きなメリットがあります。ただ、使用しているからといって、必ずしもデータを保護できるといった保証はありません。

そのため、データの安全性を高めるためにはホットスペアだけでなく、ほかの対策も併せて行うことが大切です。なお、データ復旧サービス業者の中には、ホットスペアを設定していない状態の故障やRAIDの障害にも対応できる業者もあることから、専門業者に相談するのもよいでしょう。

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